2008年12月31日

「素敵な人生のはじめ方<未>/10 ITEMS OR LESS」

「素敵な人生のはじめ方<未>/10 ITEMS OR LESS」
2006年製作 米国
監督/製作/脚本:ブラッド・シルバーリング 製作:ローリー・マクレアリー、ジェリー・リン 製作総指揮/出演:モーガン・フリーマン 撮影:フェドン・パパマイケル プロダクションデザイン:デニス・ピッツィーニ 衣装デザイン:アイシス・マッセンデン 編集:マイケル・カーン音楽:アントニオ・ピント 音楽監修:ドーン・ソーラー
出演:バス・ベガ、ボビー・カナヴェイル、アン・デュデック、ジョナ・ヒル、ダニー・デヴィート、 リー・パールマン

近所のレンタルビデオ店で何を借りようかと物色していて、DVDのジャケットのタイトルを目にして、ロブ・ライナー製作・監督、ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマン共演のアドでンチャー・コメディ・ドラマ映画作品「最高の人生の見つけ方」と勘違いして手に取りましたが、他にめぼしい作品も見当たらなかったので借りて観てみることにしました。これもとんだめっけものでした。観てみてめずらしく自分の勘違いを褒めてやりたいと思いました。1週間レンタルをして、年末で何やかやと忙しく、風邪気味の中、3回観てしまいました。
本作は日本劇場未公開で、本国米国でも、わずか15館でしか上映されなかったとのことです...何とももったいない気がします...。

4年ぶりの映画出演を思いあぐねながら、小さなスーパーマーケットの夜間店長という役のリサーチのためにロサンゼルス郊外の都市、カーソンの閑散と寂れた安っぽい"アーチーのスーパーマーケット"を訪れる、過去の栄光を持ちながらも、その陰りへの不安からこの4年間1度も映画に出演していない有名俳優の"彼"を演じているモーガン・フリーマンの素敵な魅力が素敵に溢れて感じられる、温かく優しく粋で(、伊達や酔狂も感じられるようで)、親しみやすく、ウィットに富んだユーモアに溢れていて、偉そうでも嫌味でも押し付けがましくもなく、能弁・雄弁で説得力があって、人生のやり切れなさやほろ苦さ、希望や再生、機微、そして人と人、心と心の触れ合いの温もりが感じられる、愉快、爽快、そして爽やかにほろりと心温まるというやのファンタスティックに素敵な作品と思います。さり気ない旨味、巧みや面白味が82分という短めの尺ながら、たっぷりコンパクトに盛り込まれて感じられます。Strong Ending...しっとりしとやかで素敵な閉じ方をして感じられますが...さよならはわかれのことばじゃなくて ふたたびあうまでのとおいやくそくと思いたいです。作り手の作品への思・想いが遊び心や茶目っ気たっぷりに込められて感じられるエンドロールでの細工と、エンドロールに差し挟まれる映像はとても愉快でほがらかに素敵で、見逃せないと思います。

モーガン・フリーマンは、その人となりが感じられるやの温かく優しく粋で(、伊達や酔狂も感じられるようで)、親しみやすく、ウィットに富んだユーモアに溢れていて、面白くて、愉快で、偉そうでも嫌味でも押し付けがましくもなく、能弁・雄弁で説得力があって、機微なぞを感じさせる、雰囲気と存在感のある、リアルで、ナチュラルでさり気ない素敵な"(演技の)演技"を魅せてくれていると思います。気さくで人懐っこい口八丁の演技には寅さんを想起させられるものがある気がします。お腹はちょっぴりぷっくり出ていたりしますが、革ジャン、ジーンズに包んだ長い四肢もカッコ良く、何気ない、さり気ない所作・仕草も素敵に映ります。公衆電話のプッシュボタンの押し方が何だか可笑しいというか、微笑ましいというか、チャーミングに映ったりします。"彼"(=モーガン・フリーマン)のような素敵な人に出逢えたらと思います。
"彼"が役のリサーチのために訪れる"アーチーのスーパーマーケット"の"10品目か、それ以下(10 ITEMS OR LESS)"専用のエクスプレス・レジを担当する"スカーレット"を演じているバス・ベガも見所、見応えのある自然体でさり気なく情熱的でセクシーで、面白くてチャーミングに魅力的で素敵な演技と存在感を見せてくれていて、相手役のモーガン・フリーマンとの息もピッタリという感じがします。序盤、"スカーレット"がレジでお客さんたちとやりとりをするというか、客さんたちをあしらうシーンは、シーンとしても彼女の演技も面白くて素敵で最高と思います。ウィノナ・ライダーやペネロペ・クルスに雰囲気が似ている気がします。
"アーチーのスーパーマーケット"の耳が遠い老店長代理の"リー"を演じているクマール・パラーナの演技も、存在感や雰囲気も含めて見所、見応えがあって、面白くてチャーミングで魅力的で素敵で最高と思います。
建設会社の面接に臨む"スカーレット"の服を買うために訪れる彼女が働く"アーチーのスーパーマーケット"とは打って変わって、流行の、しゃれた大型スーパーマーケットの店員、"トレーシー"を演じているジェニファー・エコールスもちょこっとしか登場しませんが、面白味のある印象的な、素敵な演技を見せてくれていると思います。
"アーチーのスーパーマーケット"で買い物をする中年夫婦を演じているFrancisca HernandezとNacho Pinaをはじめとした他の出演者もチャーミングだったり、ユニークだったりして、愛おしさを感じる素敵な演技や存在感で作品を支えていると思います。
"アーチーのスーパーマーケット"の店内でおままごとをして遊んでいる女の子たちや、ボビー・カナヴェール扮する"スカーレット"の別居中の旦那、"ボビー"がアン・デュデック扮する浮気相手の"アーチーのスーパーマーケット"の一番レジ担当のあばずれ、"ロレーヌ"と同棲するトレーラーハウスだったかの何とかいう集合住宅でお母さんの選択の手伝いをしている女の子は可愛らしく映ります。
ダニー・デヴィートとリー・パールマン夫妻が"彼"の友人の"ビッグD"夫妻役でカメオ出演しています。

閑散と寂れた安っぽい"アーチーのスーパーマーケット"ですが、何でも売っている感じがして、その雰囲気も含めて大好きです。
空気感、雰囲気、時刻感や陽気感も心地良く、素敵で惹かれるものを感じます。
音楽と映像のマッチングが絶妙で素敵で、作品を素敵に盛り上げていると思います。
派手さや華やかさはありませんが、お話の良さ、素敵さも然ることながら、ほのかな趣、"説得"や"納得"にかなった面白くて旨い設定、そしてそつのない構成と展開をしている、程好い作りをした作品と思います。

孤立しているわけでも、想われていないわけでも、愛されていないわけでも、そして幸せでないわけでもない...人を思いやれるから...でも孤独なのです。寅さんも"彼"も同じような思いを抱いている気がします。この孤独の中にある彼らが切なく愛おしく、そしてそのハードボイルドに惹かれます。セックスもバイオレンスもなく...素晴らしいです。人は孤独の中にある...。

例え何かを諦めたとしても、諦めざるを得なかったとしても、だからといって、全てを諦めてしまうのではなく、それが何であれ、何か一つでも、気負い過ぎずとも、チャレンジしようと、やろうと思えるようにあらねば、ありたいと思います。
時として、面倒だったり、煩わしかったりしたとしても、人と触れ合い、交流することと、それを通じて、自分と向き合うことと、それによってもたらされる気づきを大切にせねば、したいと思います。厄介で辛かったりしても...。
変化を、再生を...。

何が言いたいのやら私は...2008年最後に投稿する記事だというのに、またしても支離滅裂な苦しい記事となってしまいました...私らしいといえば、私らしい、締まらない一年の締めくくりなのやも知れませんが...。

*心覚え(作品中に登場する台詞・人物・言葉・事物等)
"Dynamite" "Very Tasty"
"そうさ人との交流は素晴らしい" "人生のスパイスだ"
"私も観たよ"
"ありがとうダイナースクラブ"
"You Don't Say"
"Strong Ending"
"We'll never see each other again" "Never."

allcinema ONLINE 映画データベース

時効事案も含めて未解決事件が一つでも多く早期の解決を見ることを望むものです。

それでは皆さん、良いお年をお迎え下さい。

一昨年の2月からスタートした当方のブログ、拙い記事を読んで下さった方々、更にはトラックバックや、コメントし辛い記事ばかりにも関わらずコメントを下さった方々、特にCENTER PUBさん、お気に入りリンクで紹介させて頂いています『ふるちんの「頭の中は魑魅魍魎」』のふるさん、『まい・ふぇいばりっと・あるばむ』のOZZYさん、『みるよむ・・・Mrs.のAZ Stories』のJ美さん、『新☆クマ・ミュージックの部屋』のNanja-Kanjaさんと『ごみつ通信 MOVIE LOVER'S DIARY』のごみつさん、『Over the Sky 〜 ビートルズを聴きながら・・・・・』のfighter-kさん、そして記事を書くにあたり、色々とご協力下さったF氏にはここであらためて感謝申し上げます。ありがとうございました。来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

今回も私が最も好きな映画作品の一本である恩田陸さん原作の同名ミステリーの映画化「木曜組曲」についての記事を投稿するに至りませんでした。
posted by ウォルター at 22:25| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 鑑賞映画について(外国映画) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月30日

『BSアニメ夜話』第12弾(放送情報)

来年2月24日(火)から26日(木)の深夜24:00〜24:55にBS2(NHK衛星第二テレビジョン)にて『BSアニメ夜話』第12弾の放送があります。ラインナップは第一夜目の放送で取り上げられる作品は、手塚治虫先生や石ノ森章太郎さんと並び称される漫画界の巨匠、横山光輝さん(と小沢さとるさん)のSFロボット漫画『ジャイアントロボ』を今川泰宏さんが総監督を務め、横山光輝さんへのリスペクトとオマージュを込めて、遊び心満載にオリジナル・ビデオ・アニメーション化した、ある意味驚愕の作品『ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日』です。出演はレギュラーパネリストである作家の岡田斗司夫さん、『アニメマエストロ』のコーナーを担当するアニメ評論家の氷川竜介さんと、ゲストとしてお笑いコンビのアメリカザリガニほかとのことです。第ニ夜目に取り上げられる作品は手塚治虫先生の同名漫画を西崎義展さんがプロデュースを手掛け、富野喜幸さんが総監督を務めて、富野色(富野節)色濃くテレビアニメーション化した海洋アドベンチャー『海のトリトン』です。出演は岡田斗司夫さん、『アニペディア』のコーナーを担当するアニメ評論家の藤津亮太さんと、ゲストとして同作の主人公で、七つの海を支配し、暴虐を尽くすポセイドン族と戦う海棲人類トリトン族の最後の生き残りである"トリトン"の声を演じられている声優の塩屋翼さんをはじめ、女優・声優の朴ロ美さん、作家の小谷真理さんほかとのことです。そして最終第三夜目に取り上げられる作品は何と嬉しいことに、押井守監督が映画化して大きな話題を引き起こした士郎正宗さん原作の同名傑作近未来サイバー・ポリス・アクション・サスペンス漫画を押井塾の塾生、神山健治監督がテレビアニメ化した私が大好きな『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 』』です。出演は岡田斗司夫さん、氷川竜介さんと、同作で作画監督を務めています後藤隆幸さん、こちらも嬉しいことに、同作の主人公で、"攻殻機動隊"こと"公安9課"のリーダー、"少佐"こと"草薙素子"の声を演じている私がファンである田中敦子さん、タレントの松嶋初音さん、社会学者の宮台真司さんとのことです。未確認ですが、司会を務めるのは今回もNHKアナウンサーの里匠さんと女優の加藤夏希さんと思われます。本当に放送が今から待ち遠しいです。皆さんももし宜しければご覧になってみてください。深夜の放送、夜更かしは禁物ですが、是非リアルタイムで観たいと思います。勿論エアチェックも忘れずに。

allcinema ONLINE 映画データベース

時効事案も含めて未解決事件が一つでも多く早期の解決を見ることを望むものです。
posted by ウォルター at 00:37| ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月29日

店番猫のいる手作りうつわの店 tarrie woo
---□□□ 『セール』 □□□のご案内---

お気に入りリンクで紹介しております『店番猫のいる手作りうつわの店 tarrie woo』にて、来春1月5日(月)22:00より1月30日(金)22:00まで、セールを開催されるとのことです。過去に販売したボウル、ティーポット、鉢、皿を60%OFFで販売されるとのことです。
宜しければお立ち寄りになってみて下さい。店番猫の”つくし”さんとご店主があたたかく迎えてくれると思います。目をつけていたお気に入りが、もしかすると登場するかも???とのことです。
posted by ウォルター at 21:31| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ご案内 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「叫」&「メゾン・ド・ヒミコ」{テレビ(地上波)放映情報}

来春元旦(木)の深夜25:05〜27:13{2日(金)午前1:05〜3:13}にTBSの『新春シネマシアター』にて、以前に投稿記事で取り上げています黒沢清監督/脚本、一瀬隆重さんプロデュース、役所広司さん主演のミステリー・ホラー映画作品「叫」が、2日(金)の深夜26:40〜29:00{3日午前2:40〜5:00}には日本テレビの『ミッドナイト・ロードショー』にて、こちらも以前の投稿記事で取り上げています犬童一心監督、オダギリジョーさんと柴崎コウさん主演のドラマ映画作品「メゾン・ド・ヒミコ」が放映されます。
以前の記事からの抜粋になりますが、「叫」につきましては、私としてはとても悩ましくも興味深い作品との印象を持っています。終始惹き込まれ、固唾を呑んで観てしまいますし、黒沢清監督作品としては、より洗練され完成度が高く、揺るぎ無い感じさえする気がしますし、宣伝文句の通り、黒沢清監督の最高傑作と感じなくもないですが、釈然としないというのとかとは別に、何か物足らない、何かこうもう一つ来ない気がして仕方ありません。或るステージに到達してしまったような感じと、アンチホラー、アンチ黒沢清(ホラー)テイストのようなものが感じられる気がしたりもします。黒沢清監督は独自の見せ方を持っている監督さんで、本作でもそれは発揮されているやに思います。余韻も感じさせてくれているやに思います。
「メゾン・ド・ヒミコ」につきましては、家族、同性愛、異性愛、生、老い、病、死、そして(ゆれる)想いなど、シビアなテーマをしているだけに入り込めるかどうか、些か不安を抱きつつ、鑑賞した作品ですが、違和感なく、面白く観ることができました。ゆったりとした感じ...微妙さにも惹かれるものを感じたりもして、程良く見応えあるやに思います。愛憎の描写はシリアスでリアリティーがあり、尚かつ滑稽で馬鹿馬鹿しくありもし、心打たれたり、温かくユーモラスに感じたりして面白かったりします。癌で余命幾ばくもないゲイの老人でゲイのための老人ホーム”メゾン・ド・ヒミコ"を設立、運営する"卑弥呼”を演じる田中泯さんは、演技も然ることながら、表情や仕草には味があり、存在感は圧倒的に感じます。舞踏家の鍛え上げられた肉体は美しいですが、末期癌に侵されていることを思い出すと、面白い感じもします。ドラマチックで、もどかしくて、興味深く愉快な作品やにも思います。
余り知られていないとのことですが、、犬童監督は、大林宣彦監督、薬師丸ひろ子さん主演の青春・ファンタジー・サスペンス映画作品「ねらわれた学園」にチョイ役で出演しているとのことです。
老人ホーム”メゾン・ド・ヒミコ"のロケーションには静岡県御前崎にある海辺のレストラン「Cafe Welcome Tea」が使用されているとのことですが、残念ながら同店は昨年閉店してしまったとのことです。

allcinema ONLINE 映画データベース

時効事案も含めて未解決事件が一つでも多く早期の解決を見ることを望むものです。
posted by ウォルター at 14:40| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画にまつわる... | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月21日

「ミスト/THE MIST」

「ミスト/THE MIST」
2007年製作 米国
監督/製作/脚本:フランク・ダラボン 製作: リズ・グロッツァー 製作総指揮:リチャード・サバースタイン、ボブ・ワインスタイン、ハーヴェイ・ワインスタイン 原作:スティーヴン・キング『霧』(扶桑社刊『スケルトン・クルー 1 骸骨乗組員』所収) 撮影:ロン・シュミット クリーシャーデザイン:グレゴリー・ニコテロ、ハワード・バーガー プロダクションデザイン:グレゴリー・メルトン 編集:ハンター・M・ヴィア 音楽:マーク・アイシャム
出演:トーマス・ジェーン、マーシャ・ゲイ・ハーディン、ローリー・ホールデン、アンドレ・ブラウアー、トビー・ジョーンズ、ウィリアム・サンドラー、ジェフリー・デマン、フランシス・スターンハーゲン、アレクサ・タヴァロス、ネイサン・ギャンブル、クリス・オーウェン、ロバート・トレヴァイラー、デヴィッド・ジェンセン、ゲリー・コリンズ・リンツ

この作品も近所のレンタルビデオ店で何を借りようかとDVDを物色していて、ジャケットを目にしたときにお気に入りリンクで紹介していますごみつさんのブログ『ごみつ通信 MOVIE LOVER'S DIARY』『ごみつ通信@AOL』の本作についての記事を思い出して借りてみることにしました。

"モダンホラーの帝王"と称されるスティーヴン・キングがホラー小説アンソロジー『闇の展覧会』のために書き下ろし、一部書き直されたものが自身の短編集『骸骨乗組員』に収録されている中編小説『霧』をキングの中編小説『刑務所のリタ・ヘイワース』と同名長編小説を映画化したヒューマンドラマ作品「ショーシャンクの空に」「グリーンマイル」の監督、脚本や製作を手掛けているフランク・ダラボンが監督/製作/脚本を務めて映画化したホラー・ミステリードラマ映画作品です。

確かに観ている間、特に前半は序盤から前夜激しい嵐に襲われ、停電し、通信網も破断されたメイン州西部ののどかな田舎町を覆い尽くす不気味な深い霧、そして突如としてその霧の中に潜む正体不明の生物たちによる矢継ぎ早の襲撃に見舞われ、不安、困惑、困惑、狼狽、不信、恐怖、激情や思考停止なぞに陥る登場人物たちのさりげない巧みさをして、且つ(些か単純化し過ぎている嫌いはしつつも、)わかりやすくて、緊張感・緊迫感に満ちた、心理、行動描写、性格設定、構図、活かし方や勢いあるテンポの巧い展開にハラハラドキドキ、手に褪せ握ったり、胸をかきむしられる想い駆られたりとすっかり作品に惹き込まれてしまいましたが、終盤にさしかかる頃になって明かされる霧と霧の中に潜む謎の生物の発生原因(と正体)には(なぜかどうしても)興醒めを覚えてしまい、ややテンションを削がれてしまいました。それでも最後まで飽きることなく見応えを感じながら観れたのですが、観終わってみると、やはり霧と霧の中に潜む謎の生物の発生原因(と正体)には腑に落ちないというか、違和感を覚えるというか、どうしても気に入らないせいか、作品全体としても示唆や含蓄に富み、どこか教条じみてもいて、色々と考えさせられはするものの、読解力ならぬ観解力不足からか、何だか良くわからず、もう一つ雰囲気、空気感や趣に薄い上、"説得"や"納得"に欠けても感じられてしまいます。それから、本作についても原作は未読ながら、原作とは異なるオリジナルのエンディングについても作品を評価する上で大きなポイントとなるのではないかと思います。私としては、ある意味インパクとある巧みあるそれとは感じつつも、作品全体を通してもそうですが、あからさまに過ぎるかなという感じもしますので、もっとさりげなくひっそり余韻を残し想像を促す終いにして欲しかった気はします。

出演陣は、主人公の映画ポスター画家、"デヴィッド・ドレイトン"を演じているトーマス・ジェーンをはじめ、極限状況におかれた皆を煽動する狂信的なキリスト教信者である"ミセス・カーモディ"に扮する日本でも暮らしたことがあるとのマーシャ・ゲイ・ハーデン、ネイサン・ギャンブル扮する"デヴィッド"の息子、"トビー"の小学校の新人教師、"アマンダ・ダンフリー"を演じる90年代に世界中で一大ブームを巻き起こしたクリス・カーター監督/製作総指揮/企画/脚本、デヴィッド・ドゥカヴニーとジリアン・アンダーソン主演のTVSFサスペンス『X-ファイル』シリーズのシーズン4〜7と9でデヴィッド・ドゥカヴニー扮する"フォックス・モルダー"にシンジケートの情報を提供する国連職員の"マリタ・コバルービアス"を演じているローリー・ホールデンやウィリアム・サドラーなど派手さはありませんが、面白味・実力・癖があって、しっかりしたそつのない演技を見せてくれていると思います。中でも特にマーシャ・ゲイ・ハーデンの不愉快極まりない演技は見事で見応え十分に感じます。惜しむらくは、それが作品として消化しきれていないようにも感じられてしまうのはやはり残念な気がします。

しっかり丁寧な作りをした見応えある作品とは思います...。

同じトーマス・ジェーンの主演で、スティーヴン・キング原作の映画化作品では、以前の投稿記事で放映情報を取り上げていますローレンス・カスダンが、キングの同名ベストセラー小説を、監督、製作、共同脚本を手掛けて映画化したサスペンス・ホラー「ドリームキャッチャー」は、記事やごみつさんよりの記事へのコメントに対する返答コメントにも記していますようにストーリー(展開)的には遊びが多くて、誇大夢想的な思い出話というか、現実化された夢を見せられているような気がしますし、作品を通して妙に不思議に美しい映像もそうですが、突き放したというか、諦観のようにも感じられる美しい映像とお話の微妙なミスマッチのようなものが醸す雰囲気にも惹き付けられる魅力を感じて、ワクワクして面白いといった感じではないのですが、キングの真骨頂でもある少年の心が(不思議と)嫌味無く(自然に)表現されていて、心の琴線をすっと、そっと撫でられるような気がしたりもして、同じくキングの同名小説をロブ・ライナー監督がリバー・フェニックスら主演で映画化した青春映画の金字塔と評される青春ドラマ作品「スタンド・バイ・ミー」のSF版といっては言い過ぎやもしれませんが、それに近い印象を受けたりもします。掴みどころがないようでもあって、正直なところ何がどう好いのか、ハッキリとはわからなかったりしますが、...気がついてみると何とはなしに観返してしまいますし、ある意味正しくキングテイストの映画作品やに感じたりもします。
トーマス・ジェーンはダイアン・レインの元旦那様のクリストファー・ランバートにチョッと似ている気がします。

自分が...、自分も含めた人間は最もやっかいな脅威になり得る最も身近な存在でもあるでしょうから...。

防護服に身を包んだ米兵が火炎放射器で焼き払っているのが何やら妙に印象的に感じます...。

allcinema ONLINE 映画データベース

絢香さんとコブクロのコラボレート・ソング『あなたと』プロモーションビデオに私の知人で、現在、歌手としてメジャーデビューを目指して、モデル・芸能活動に勤しみながら、ボイストレーニングなどに励んでいる天野啓くんが(終盤チラッと)出演しています。今後メディアへの露出も増えていくものと思いますので、皆さん彼のことを覚えておいて、目に耳にしたら注目して応援してあげてください。

時効事案も含めて未解決事件が一つでも多く早期の解決を見ることを望むものです。
posted by ウォルター at 14:23| ☔| Comment(4) | TrackBack(1) | 鑑賞映画について(外国映画) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月14日

今年のみかん

IMG_1993s.jpg IMG_1991s.jpg IMG_1990s.jpg
Click to enlarge

今年も叔父貴の家の庭に植わっているみかんの木に鮮やかなみかん色をした美味しい実が生りました。今年の冬は暖かいせいか、例年よりも熟するのは少し早いですが、やや小振りな気がしますし、甘さもやや控え目という感じがします。

allcinema ONLINE 映画データベース

時効事案も含めて未解決事件が一つでも多く早期の解決を見ることを望むものです。
posted by ウォルター at 14:22| ☔| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月13日

「セラフィム・フォールズ<未>/SERAPHIM FALLS」

「セラフィム・フォールズ<未>/SERAPHIM FALLS」
2006年製作 米国
監督/脚本:デヴィッド・フォン・アンケン 製作:ブルース・デイヴィ、デヴィッド・フリン 製作総指揮:スタン・ヴロドコウスキー 脚本:アビー・エヴァレット・ジェイクス 撮影:ジョン・トール プロダクションデザイン:マイケル・ハナン 美術:ガイ・バーンズ 衣装デザイン:デボラ・L・スコット 編集:コンラッド・バフ キャスティング:マリ・フィン 音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ 舞台装置:ウェンディ・バーンズ
出演:リーアム・二ーソン、ピアース・ブロスナン、マイケル・ウィンコット、アンジェリカ・ヒューストン、ザンダー・バークレイ、エド・ローター、トム・ヌーナン、ケヴィン・J・オコナー、ジョン・ロビンソン、アンジー・ハーモン、ウェス・ステューディ、ロバート・ベイカー、ジミ・シンプソン、ジェームズ・ジョーダン、ネイト・ムーニー

*おことわり*
記事の続きには、まだ本映画作品を見ていない方が読まれると多少とも作品の面白さを損なう可能性がある内容が含まれているやも知れません。気になる方はお読みにならないことをお勧めします。


近所のレンタルビデオ店の棚に陳列されていた本作のDVDジャケットをたまたま目にし、私の好きな外国人男優ヒーローの一人にして、人気長寿スパイ・アクション映画「007」シリーズの歴代ボンド役で私が最も好きなピアース・ブロスナンと実力派俳優、リーアム・ニーソンというアイルランド出身の二大スター共演ながら、日本劇場未公開(本国米国では、2007年年頭に劇場限定公開された作品とのことです)の西部劇映画作品なぞと謳われていましたので、興味と期待、そして期待外れだったら...という些かの不安と心配...が相俟った気持ちを抱きつつ、借りて観てみました。不安と心配は杞憂に過ぎなかったどころか、むしろこれがとんだめっけものでした。観てみて良かったです。

雪深い剥き出しの自然と野生に覆われた冷え冷えと美しく厳しく雄大なコロラド・ロッキーの山の森の静寂を突如として銃声がつんざくといった野暮な前口上なぞ置かれていない冒頭の滑り出しからして画面にすっかり惹きつけられてしまいました。何だ、どうしたんだというような、唐突な出だし...静から動、動から静へと...それでいてスムーズで小気味良い展開をしていて、派手さ、華やかさや大きな盛上りこそありませんが、見せ場、見せ所はしっかりあって、面白味もある、濃くと深みあるぐっと締まったしっかりした心にしみ込む締まった西部劇ドラマ映画作品といった感じがします。随所に見受けられる味、妙と深み・含みがあって、想像を喚起させられる興味深い微妙でしたたかな描写、演出、設定に、澄んだ綺麗な映像とそれが醸す空気感・雰囲気(・趣き)や、そして感情移入を覚えるやの追われる男、"ギデオン"を演じているピアース・ブロスナンと追う男、"カーヴァー"を演じているリーアム・二ーソンの主演二人の剥き出しの人間味・人間臭さが(垣間)感じられるやの凄みある迫真・渾身の演技、雰囲気と存在感なのかに魅せられてしまいます。本作では髭面に生々しくリアルなたるみをした体もまた凛々しくセクシーなワイルドな風貌のピアーズ・ブロスナンは、やはりどこかスタイリッシュでユーモラスな雰囲気を醸していて、苦悶、狼狽や険しい表情なぞの表情とその(微妙な)変化がイイですし、アクションも決めてくれていて、カッコイイです。本作では己が脚のみならず、馬を駆って疾走する姿を存分に披露してくれています。序盤追っ手の追跡を辛くも振り切り、追っ手の放った銃弾を負った左腕の激痛と雪山の川に身を浸した極寒と格闘しながら自ら銃弾とそれによる傷の処置をするシーンの演技なぞも見応えがあって好きです。リアム・ニーソンは、心を鉄の扉で冷たく閉ざしたかの思い詰めた眼差しが何ともいえず、作品同様派手さ、華やかさは感じませんが、多くを語らぬ厳格で魅力的な演技を魅せてくれていると感じます。"カーヴァー"に"ギデオン"追跡・捕獲のために雇われた"ヘイズ"を演じているマイケル・ウィンコットや"カーヴァー"と"ヘイズ"が一宿一飯に預かるクリスチャンの一団のキャラバンのリーダー、"エイブラハム牧師"に扮するトム・ヌーナンをはじめ、癖のある渋いどころ役者さんたがしっかりと脇を固めて、味を添えていると思います。最終盤、クライマックス砂漠で、"ギデオン"と"カーヴァー"が精魂つき果たし魂と魂を触れ合わせるシーンはアンジェリカ・ヒューストン演じる蛇油のいかがわしい薬の行商人、"マダム・ルイーズ"の登場からして、幻想的・不思議に印象的で素敵で、しっとりしずかな感慨と、そしてカタルシスを覚える気さえします。銃と共に棄て去って...無言の別れも...何とも...。かなり過激でバイオレンスな描写もピリリとしたスパイスとして効いて感じられます。生物学的な意味のみならない生命力を感じる気もしたりします。

過去の同じとき、同じ場所、セラフィム・フォールズで嘗めた辛く忌まわしい出来事の記憶...悪夢に浮かされ、その悲しみ、怒り、憎悪、復讐や後悔と自責の念なぞにうなされて来た相反する立場の二人の男の気持ち・思・想・念い、性なのかと絆...因縁...もしかして、はじめからわかっていたとしても、それは受け入れ難い、受け入れたくなかったのやも知れない...善悪でも道徳でも倫理でも...微妙で曖昧な苦難...気づき...許し...受容...(過去・罪を背負いつつ、健気で前向きに)生きるための手段を模索する...。

面倒で、煩わしく、厄介であったりしつつも、求め欲する他者との関わり、触れ合い、繋がり...そして、そのためにも自分と向き合うことの辛さと大切さ...迷惑を掛け合ってしまうのも、また人間関係・コミュニケーションやにも思います。

僅か45日余りで撮影された作品にしてこの見応えというのもあっぱれに思います。

セラフィム・フォールズというのは実在、もしくはの実在した地名なのかしら、そうだとしたらどこなのかしら。

今回もまた支離滅裂な内容を含んだ苦しい記事となってしまいました...。

*心覚え(作品中に登場する台詞・人物・言葉・事物等)
"MADAME LOUISES CURE ALL CLEANSES THE BLOOD EXONERATES THE BOWELS"
"お前は言った 戦争は終わったと" "それは死者にしかわからない" "お前が言った 戦争は終わったと"
"決めるのはお前だ" "許してくれ"

allcinema ONLINE 映画データベース

時効事案も含めて未解決事件が一つでも多く早期の解決を見ることを望むものです。
posted by ウォルター at 21:19| 🌁| Comment(2) | TrackBack(0) | 鑑賞映画について(外国映画) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする