2008年08月12日

「最も危険な遊戯」

「最も危険な遊戯」
1978年製作 日本
監督:村川透 企画:黒沢満/伊地智啓 脚本:永原秀一 撮影:仙元誠三 美術:小林正義 編集:田中修 音楽大野雄二 助監督:崔洋一
出演:松田優作、田坂圭子、荒木一郎、内田朝雄、草野大悟、見明凡太郎、市地洋子、名和裕、入江正徳、片桐竜次、山西道広、榎木兵衛、石橋蓮司、苅谷俊介、大前均、阿藤海、団厳、原田力、岡本麗、柴田恭平、内田裕也

本作が劇場公開されたとき、私はまだ小学校5年生だったこともあり、リアルタイムでは観れなかったのですが、何の映画だったか、恐らく「東映まんがまつり 」を地元の映画館に観に行ったときに予告編を目にして以来ずっと観たいと思っていて、大藪春彦さんの処女作にして代表作の一作、『伊達邦彦』シリーズの第一作である同名小説を角川映画が本作の監督を手掛けている村川透監督、黒澤満プロデューサー、丸山昇一脚本、仙元誠三撮影、小池要之助助監督で映画化し、勿論主演は松田優作さんのハードボイルド・アクション・サスペンス作品「野獣死すべし」公開時劇場に観に行った後しばらくして、テレビ放映でだったか、どこぞの名画座でだったかではじめて観て(かなりインパクトを受けたのですが、その後何度も観ていることもあって、今となってはどれが最初だったのやら...ハッキリは思い出せなかったりします...)、優作さんと彼が演じる愛用の44マグナム拳銃を手に暗躍する巨大な陰謀に立ち向かうユニークな孤高のヒットマン、"鳴海昌平"のカッコ好さと面白さにシビレました。「遊戯・鳴海昌平」シリーズ第ニ作の「殺人遊戯」("津山美沙子"役を演じている中島ゆたかさんの大人のセクシーさが堪らなく魅力的に感じられました)も同時期に観ているのですが、「処刑遊戯」を観たのはもう少し後になってからです(ラストのブラインドだったかがとても印象的です)。

防衛庁の第五次国防計画の最新防空警戒システム導入問題で、東日グループと激しい争いを繰り広げた末、東日グループに受注を奪われたことから、五洋コンツェルンとその裏で暗躍する見明凡太朗扮する政界の黒幕、"足立精四郎"による東日グループ壊滅の陰謀のため政財界の大物たちを次々と誘拐する誘拐犯一味を率いる名和宏さん演じる"足立"の右腕、"居郷忠司"の情婦、"田坂杏子"役の田坂圭子さんは、たどたどしく、ぶっきらぼうな台詞回しがぽくて好いです。冒頭の麻雀荘のシーンでイカサマ麻雀でカモられる"鳴海"と石橋蓮司さんや柴田恭兵さんら演じるイカサマ師の輩たちとの掛け合いも可笑しくて好きです。特に蓮司さんはやさぐれた如何にも、という感じがハマっていて何ともイイです。そのシーンでゆら〜として映るイカサマ師の輩の一人を演じている内田裕也さんは何か可笑しかったりします。ラストのストリップ劇場のシーンでの岡本麗さん演じるストリッパーと"鳴海"の掛け合いも面白くて、大好きです。『人間の証明のテーマ』草刈正雄さん...。
不謹慎やも知れませんが、優作さんと清水宏さんとの絡みのシーンがとてもインパクトがあって印象的だったりします...。
初めて本作のテレビ放映を観た際に一緒に観ていた叔父貴と叔母たちが警視庁特捜部の"桂木彰"刑事役の荒木一郎さんをテレビ画面で目にして、"荒木一郎が出てるんだ"と口にしていたのが、とても印象に残っています。当初は荒木一郎さんが何者なのか全く知らず、随分朴訥というか、ぶっきらぼうな雰囲気・感じと演技をした役者さんだな〜と思たりなぞしていました。
苅谷俊介さん扮する"桂木"刑事の部下、"石崎"がしているマスクが気になったりします。同じく"桂木"刑事の部下役を演じている柔道五段の大前均さんは現在どうされているのかしら...。

兎に角、私には若き優作さんの魅力を十二分に満喫・堪能することができる作品です。優作さんが全力疾走する姿...それもブーツで...や獣のように力強くしなやかな躍動はカッコ良く、美しくさえあって、魅せられます。特にクライマックスシーンで、港湾内の貨車の引き込み線を全力疾走する優作さんにはシビレます。過去の役者さん、作品や作品のキャラクターを踏襲している気もしますが、それでも尚、新鮮さ、斬新さ、を感じる荒々しくも綿密な台詞回し、所作動作、{極真会館池袋本部道場で真樹日佐夫元師範代(三代目/現真樹道場宗師)にも指導を受けて、二段の腕前を持つ空手による}格闘アクション・アクション・殺陣やコミカルさ、軽妙さをはじめとしたリアルにデフォルメされたリアルに映る吐き出される感じの演技というか表現なぞ何もかもが絶妙にカッコ良くて(、悪くて)、面白くて、魅力的です。悶絶苦悶の表情や演技も生々しく、(絶妙にデフォルメされた)リアリティーが感じられて面白くて、見応えがあります。

大野雄二さんが音楽を担当していることもあってなのか、優作さんはそのシルエットも相俟ってこの頃から既に"ルバン三世"の雰囲気を漂わせて感じられる気がします。

大野雄二さん手になるジャジーなスコアも渋くてクールで素敵です。

この手の作品としては、お話はそう悪くはない気もしますが、取り立ててどうこうということもない気もしますし、編集や演出は荒削りというか、編集や演出は荒削りというか、大雑把なところもある気はしますが、ロケーション撮影は雰囲気や空気感がとても感じられる気がしますし、何といっても村川透監督は、当時の優作さん、優作さん的ハードボイルドやそのアクションの見せ方をわかっておられると思います。

"鳴海昌平"、孤独の悲哀、寂しさと自由の機微を漂わせた優作さん的ハードボイルド・ピカレスクヒーロー...もしくは寅さん的ハードボイルド・ピカレスクヒーロー...私にとっての...。

allcinema ONLINE 映画データベース

時効事案も含めて未解決事件が一つでも多く早期の解決を見ることを望むものです。
posted by ウォルター at 00:07| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 鑑賞映画について(邦画) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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