2009年03月25日

マージ・ヘルゲンバーガー="キャサリン・ウィロウズ"ならば...

先日お馴染みの近所のレンタルビデオ店で、トニー・ギルロイが監督と脚本を務め、主演のジョージ・クルーニーが盟友のスティーヴン・ソダバーグらと共に製作総指揮を手掛けているクライム・サスペンス映画作品「フィクサー」DVDを借りて観ました。ジョージ・クルーニー主演映画作品につきましては、前々作、ロバート・ベアによる告発書『CIAは何をしていた?』をスティーヴン・ソダーバーグらと共に自らが製作総指揮をも手掛け、スティーヴン・ギャガンが監督を務めて映画化したポリティカル・サスペンスドラマ作品「シリアナ」、前作、ジョゼフ・キャノンの同名小説をスティーヴン・ソダーバーグ監督が映画化したノワールミステリー・サスペンスドラマ「さらば、ベルリン」と立て続けに今一つ...な印象を受けていただけに、また本作も...だったらと些か不安と心配な気持ちを抱きつつ、観ましたが、シンプルなお話な上に、派手さのない抑えめの演出や展開をしていながら、ややもすると、うっかりすると何やら良くわからないまま観すすめてしまうというようなころがあって、置き去りにされそうな気もしますが、設定は興味深いものがあって、妙味とまではいえないやも知れませんが、旨味を感じる構成をしていますし、私好みの寒々とした透明で、そして何となく虚ろというか靄っても感じられるような雰囲気や空気感をしていて、スマートで深みがある社会派サスペンスと人間ドラマの要素が面白くブレンドされた見応えのある作品に感じられました。ラスト観終わって、カタルシスを感じるからなのか、何だか感動をして涙さえ流してしまいました。スーツにノーネクタイ姿というのはややもすると貧相に映ったりもするものですが、ジョージ・クルーニーのそれはプレーンながら貧相に映るよりもむしろシックでカッコヨク映ると思います。ジョージ・クルーニー演じる"マイケル・クレイトン"が不祥事の陰での処理を専門とする"フィクサー(もみ消し屋)"の仕事を任されているニューヨーク最大の弁護士事務所、"ケナー・バック&レディーン"の共同設立者で上司の"マーティ・バック"に扮している先頃惜しくも亡くなられた本作の製作も手掛けているシドニー・ポラックや、人体に有害な農薬を売りさばいていた巨大農薬会社U・ノース社に対して被害者たちが起こした3000億円の集団訴訟でU・ノース社の弁護を担当していた"クレイトン"の同僚であり親友の敏腕弁護士で、原告との協議も大詰めを迎える中、U・ノースを裁判で敗北に導く決定的証拠を掴み、良心の呵責から、暴露することを決意する"アーサー・イーデンス"役の トム・ウィルキンソンをはじめ、脇を固めるキャストの面々も派手さはなく渋目ではありますが、存在感ある見応えあるしっかりした演技を見せてくれていると思います。オープニングで「MICHAEL CLAYTON」と原題が映し出されたのを目にしたときは、思わずマイケル・クライトンの原作か監督作品なのかしらと思ったりしてしまいましたが、本作は「マイケル・クレイトン」ですし、マイケル・クライトンの綴りはMichael Crichtonでした...。
観返して、そしてロバート・レッドフォードら製作、スティーヴン・ザイリアン監督/脚本、ジョン・トラヴォルタ主演のドラマ映画「シビル・アクション」や、これまたスティーヴン・ソダーバーグ監督、ジュリア・ロバーツ主演の正式な法律教育を受けていないにも関わらず、1993年にカリフォルニア州の大手企業PG&Eを相手取って訴訟を起こし、3億ドルの和解金を勝ち取った実在の人物、"エリン・ブロコビッチ"の活躍を描いたヒューマン・ドラマ映画「エリン・ブロコビッチ」なぞの環境汚染訴訟がらみの作品を思い出しながら観てみるのも良いやも知れません。

ところで「エリン・ブロコビッチ」といえば、大手企業の工場が垂れ流しにしている有害物質に汚染された工業廃水による病に冒され苦しみ、企業に対して集団訴訟を起こす原告住民の代表的存在で、ジュリア・ロバーツ演じる弁護士事務所のアシスタント、"エリン・ブロコビッチ”に堅い信頼を寄せる主婦、"ドナ"を演じているのがTVクライム・サスペンスドラマ『CSI:科学捜査班』シリーズでラスベガス市警科学捜査班(CSI)夜番捜査官の一人、"キャサリン・ウィロウズ"を演じるマージ・ヘルゲンバーガーというのは、今にして思えば皮肉な綾のようなものを感じる気がして面白かったりもします。マージ・ヘルゲンバーガーは、スティーヴン・セガール製作/主演、フェリックス・エンリケス・アルカラ監督のアクション映画作品「沈黙の断崖」で、セガール扮する米国環境保護庁EPAの捜査官、"ジャック・タガート"がリチャード・メイサー扮する親友の捜査官、"フィル・プラット"の死をきっかけに有毒廃棄物の不法投棄事件を潜入捜査するケンタッキー州東部の町で、"タガート"と親しくなり、捜査に協力する幼い頃に銃が暴発して父親を死なせてしまった悲劇的な過去により、父親殺しの汚名を着せられ、住民達から除け者にされている女性、"サラ・ケロッグ"を演じています。因にフェリックス・エンリケス・アルカラは、この作品の後、『CSI:3 科学捜査班』の監督を務めています。

allcinema ONLINE 映画データベース

時効事案も含めて未解決事件が一つでも多く早期の解決を見ることを望むものです。

今にはじまったことではないながら、どうもまた携帯電話の調子が絶不調に陥っています...どうしたものか...とりあえずドコモショップで見てもらおうかしら...。
posted by ウォルター at 13:45| ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画にまつわる... | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
フィクサー、私も先日見たばかりです!
派手なアクションがなくともなかなか面白く観賞できましたし、こういう作品は腰を据えてじっくりと見られて好きです。ティルダ・スウィントンの憎たらしさも見ものでしたね!
Posted by J美 at 2009年03月25日 14:50
J美さんへ

ご無沙汰振りです。

コメントありがとうございました。

J美さんもご覧になられましたか。投稿記事にも記していますように、置き去りにされそうな気もしますが、設定は興味深いものがあって、妙味とまではいえないやも知れませんが、旨味を感じる構成をしていますし、私好みの寒々とした透明で、そして何となく虚ろというか靄っても感じられるような雰囲気や空気感をしていて、スマートで深みがある社会派サスペンスと人間ドラマの要素が面白くブレンドされた見応えのある作品に感じられました。初見ではラスト観終わって、カタルシスを感じるからなのか、何やら感動に涙さえしまいました。そうですね。弁護士の"アーサー・イーデンス"がある日、突如として良心の呵責から、依頼主であるU・ノースを裁判で敗北に導く決定的証拠を暴露しようとすることで、追い詰められて、非常な手段をまで講じて"アーサー"を阻止しようと企てるU・ノース社の法務本部長、"カレン・クラウダー"を演じているティルダ・スウィントンのクールで憎々しくもデリケートでリアル且つ危う気な演技や存在感も思わせ振りに見応えあるやにも感じます。
Posted by ウォルター at 2009年03月25日 16:13
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