2009年07月27日

「君よ憤怒の河を渉れ」

先日ふとしたことから、久しぶりに西村寿行さんの同名小説を佐藤純弥監督が田坂啓さんと共に脚本を手掛け、高倉健さん主演、原田芳雄さんや中野良子さんら共演で映画化したサスペンス・アクション作品「君よ憤怒の河を渉れ」を観ました。以前といっても、随分前に観たときにはかなり面白いと感じた印象を持っていたのですが...。今観てみるとお話自体には、目新しさというのは感じないものの、展開のテンポは悪くないですし、無実の罪を着せられ、警察の追跡を逃れながら真犯人を捜す現職東京地検検事の"杜丘冬人(もりおかふゆと)"を無骨ながらも誠実で男気たっぷりに演じて魅せてくれている高倉健さんはいうまでもなくとにかくカッコイイですし、"杜丘"を執拗な追跡で追い詰める警視庁捜査一課の警部、"矢村"をやさぐれていて、ニヒルで男臭く演じている原田芳雄さんのその魅力を如何なく魅せてくれている演技と存在感は面白く印象的で見応えがありますし、自分を無実の罪に陥れた虚偽の罪の供述をした、田中邦衛さん演じる"寺田俊明"こと"横路敬二"を捜して向かった北海道の様似(さまに)で、待ち受けていた警察を逃れて日高山中に逃げ込んだ"杜丘"にヒグマに襲われ、あわやというところを助けられ、"杜丘"に心惹かれる若く美しい令嬢、"真由美"に扮している中野良子さんは知的で凛々しく美しいですし、"杜丘"の上司で、検察・警察組織の対面の保持ばかりにこだわり、事件捜査(処理)にあたる検事正の"伊藤"を演じている池部良さんと精神病院の院長、"堂塔"に扮している岡田英次さんの小役人ぶりと悪党振りも中々捨て難いものがありますし、ハードボイルドというか、シリアスで硬派な雰囲気の中にチョッピリ可笑しみが盛り込まれていたりもして愉しかたりもしますし、青山八郎さんの手になる音楽、特に沢田靖司さんのスキャットによる『孤独の逃亡』と、どこかで聴いたことがあるような軽快でサスペンスフルなシーンに場違いにも聴こえる『白いサスペンス』のある意味での秀逸さなぞなぞ見所には欠かないものの、展開や演出はインパクトがあって面白く興味を惹かれる反面、些か強引で、それを補う微妙な"説得"や"納得"にも物足らず、どうも些か拍子抜けをしてしまいました。ともあれ何より、題名の「君よ憤怒の河を渉れ」はインパクトがあって印象的なのは確かと思いますが...。

allcinema ONLINE 映画データベース

時効事案も含めて未解決事件が一つでも多く早期の解決を見ることを望むものです。
posted by ウォルター at 14:15| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 鑑賞映画について(邦画) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/124371471

この記事へのトラックバック