2007年07月02日

「ローズ・イン・タイドランド/TIDELAND」

「ローズ・イン・タイドランド/TIDELAND」
2005年製作 英国/加国
監督/脚本:テリー・ギリアム 製作:ガブリエラ・マルチネリ、ジェレミー・トーマス 原作:ミッチ・カリン『タイドランド』(角川書店刊) 脚本:トニー・グリゾーニ 撮影:ニコラ・ベコリーニ プロダクションデザイン:ヤナス・ステファノヴィック 衣装デザイン:マリオ・ダヴィンニョン、デルフォーヌ・ホワイト 編集:レスリー・ウォーカー 音楽:マイケル・ダナ、ジェフ・ダナ
出演:ジェデル・フェルタンド、ジェフ・ブリッジス、ジェニファー・ティリー、ジャネット・マクティア、ブレンダン・フレッチャー

先日F氏と地元で呑んだ帰りに近所のレンタルビデオ店に立ち寄って借りて観ました。早目の時間に切り上げたのですが、結構酔っていて、帰宅して直ぐに寝てしまい、翌早朝貸出バックを開けるまで借りたのを忘れていましたし、どうして本作を借りようと思ったのピンと来ませんでした。

ミッチ・カリンという米国はニュー・メキシコ州のサンタ・フェ生まれで、現在はカリフォルニア州のアーデイディアと東京に居を構えている作家のダークファンタジー小説『タイドランド』を、テリー・ギリアム監督が『不思議な国のアリス』をモチーフに映画化した作品とのことです。

孤独で荒んだ現実の生活にあって、自暴や倒錯を来してではなく、精神の均衡を保つために奇想天外な幻想の冒険に浸り、いじましくも前向きに、強かに、軽やかに生きる『不思議の国のアリス』が大好きな主人公の少女、"ジェライザ=ローズ"を演じるジョデル・フェルランドの表情と表現力豊かな体当たりの演技には目を見張るばかりです。ジェフ・ブリッジスは"ローズ”の薬物中毒の父親"ノア"を演じていますが、何となくカッコ好く映る気がします。流石にチョッと可哀相な役所やに思います。"ローズ"の隣人で精神薄弱で癲癇を持っている青年"ディケンズ”を演じるブレンダン・フレッチャーの微妙な演技は見事で見応えあるやに思います。

痛々しく危う気でいて凛とした"ローズ"は恐くもあり、魅力的でもあってとても興味深く感じます。天国に行くためでなく、過酷な現世に生きるために敢えて煉獄に身を委ね魂を浄化しているような気さえします。

グロテスク、怪(妖)し気で不快な雰囲気が漂っていて、トビー・フーバー監督のホラー(社会サスペンスドラマ)映画作品「悪魔のいけにえ」を想起してしまったりするのですが、お話の展開、演出、描写に寸止め感とさりげないあしらいが感じられることによりファンタジックさを破綻させず、少女・子供的リアリティーを損なってもいないような気がします。ダークでグロテスクなファンタジーといったところなのでしょうが、絵空事に映らないところに恐さ、卑しさ、陰鬱な不安・不快感とともに生と力の興味深さを感じる気がします。

危う気な趣と微妙なバランスを持った摩訶不思議な魅力の作品やに思いますが、何となく個人的には、テリー・ギリアム監督の真骨頂が発揮された作品との印象は薄いです。

allcinema ONLINE 映画データベース
posted by ウォルター at 02:35| 🌁| Comment(0) | TrackBack(1) | 鑑賞映画について(外国映画) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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