2007年10月14日

「春の居場所」

「春の居場所」
2006年製作 日本
監督:秋原正俊 原作:鷺沢萠『春の居場所』(新潮社刊『ビューティフル・ネーム』所収) 脚本/編集:落合雪恵 音楽:今関正子
出演:堀北真希、細山田隆人、柳沢なな、城咲仁、佐藤藍子、戸田幸延、青山倫子

2004年に亡くなられた小説家、鷺沢萠さん原作の未完の小説を以前の投稿記事で取り上げた宮沢賢治さんの名作童話『銀河鉄道の夜』を現代の東北地方を舞台に映画化した文芸青春ドラマ『銀河鉄道の夜 I carry a ticket of eternity』の監督を手掛けている秋原正俊さんが映画化した作品です。鷺沢萠さんの元の旦那様は俳優、映画監督の利重剛さんです。

透明感ある映像がどことなく寂しさを醸しているやに感じられます。堀北真希さん扮する主人公の女子高生、"柏尾芽衣子"が通う学校の廊下の静寂した雰囲気が何か心に来るような気がします。私は高校の屋上に上がったかとがあったかしら...。

堀北さんは、普通っぽくて可愛いやに思います。いじらしさがひしと伝わる気がします。この女優さんも不思議なテンションを持っていて、面白い気がします{『ケータイ刑事 銭形』(悪いオンナ『ルーズソックス刑事』も含め)シリーズ恐るべしという感じがしたりもします}。"芽衣子"の親友、"マッキー"こと"牧田泰子"を演じている柳沢ななさんは快活で愉快で好いやに思います。大人になってからの"芽衣子"を演じている佐藤藍子さんの登場は、役や雰囲気に合っているかどうかは別にして、嬉しい気がしますし、モノローグでは好い味を出しているやに思います。大人になった"ゼンコー"役を演じている城咲仁さんは演技も含めて今一つピンと来ない気もしますが、面白味はあるのかも知れません。"芽衣子"宅の家政婦、"臼倉"役の青山倫子さんも気になる演技と存在感を見せてくれているやに思います。

寒空にアイスというのも乙な感じがします。時には青春をクールダウンしてみるのも良いかしらなぞと思ったりもします。足音が効果的やに思います。

"芽衣子"と細山田隆人さん演じる同級生の"ゼンコー"こと"伊藤善行"の微妙な距離感や彼ら、彼女らが息が詰まるような緊張と沈黙の中で麻雀をするシーンは焦燥、恥じらい、戸惑い、危うさや不器用な心の昂りを感いる気がします。バレンタインデーに"マッキー"が作って来てくれた"ケーキ"を"芽衣子"が学校帰りの土手で食べるシーンでケーキを見せないのは憎いやに思います。

何だって悩みに出来るセンシティブな青春の感受性が捉える日常が瑞々しく、切なく、沈鬱・憂鬱に、気恥ずかしく、不安気で微かに危う気に、冷たく熱く、仄かな明るさと優しさをもって描かれているやに感じます。何でしょう...悲しいわけでもないのに涙が頬を伝います。

クラス替えというのもある意味残酷なものやに思います。

恋も失恋も、探すものがあるのも好いものやに思います。

原作小説は未読ですが、本作を観る前に著者については、若干ですが、調べていたので、気持ちのよいお話に感じるだけに心にずっしり来るものがある気がします。

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posted by ウォルター at 00:20| ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | 鑑賞映画について(邦画) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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